織物とは経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を絡ませる事で作られた布製品の総称です。
その布製品の表面に毛状または、ループ(輪)状の糸を突出させたものがパイル織物です。
パイル織物は製法などの違いによりいくつかの種類に分けられ、それぞれに違った特徴を有しますが、
当社はその中でも、ベルベットと呼ばれる経糸をパイルに用いた織物の製造を得意としております。
一般的なパイル織物の構造と特徴
経糸が上下に交錯する間に緯糸を挿入する(打込む)事で布を作りだします。
この部分がパイルを保持する為の基材になり、「基布」又は、「グランド」と呼称されます。
パイル織物はパイルの素材、太さ、長さ、植毛間隔、植毛形状などを任意に変更する事で、その特性を多用に変化させ様々な用途への展開が可能となります。
その用途は多岐にわたり、繊細な相手物の清掃、隙間埋め、防塵、フィルター、緩衝、保断熱、保吐水などの分野で広く使われております。
【側断面】
【正断面】
当社のパイル織物の構造と特徴例
U型V型パイル
【U型】
高密度な配列が可能。
パイルは直立しており、
相手物への接触は均一です。
【V型】
密度はU型パイルの50%となる。
パイルは傾斜する傾向にあり、U型に比べ相手物への接触は不均一ですが、U型では接触圧が高すぎる、目詰まりするなどといった場合に有効です。
W型パイル
【W型】
密度はU型の25~33%程度となりますが、パイル列を追加し、50~60%まで増やす事が可能です。
パイルは傾斜しており、相手物への接触はV型より不均一。
異物の塊りを散らすなどの用途に有効です。